「ツール・ド・さくらんぼ」にて現場救護・安全管理を担当いたしました

山形県寒河江市を中心に開催されたサイクルイベント「ツール・ド・さくらんぼ」にて、エムアテンドジャパンが救護体制の運営および現場安全管理を担当いたしました。

1,000名が参加する広域ロングライドイベントにおいて、参加者の皆様が安心してイベントに参加できるよう、コース全体を見据えた救護体制を構築しました。

イベント概要

  • イベント名:ツール・ド・さくらんぼ

  • 開催地:山形県寒河江市(主会場:チェリーランド河川敷公園)および西村山地域(河北町・西川町・大江町・朝日町)

  • コース特徴:最長約120km、獲得標高約1,440mの「グランフォンド」をはじめ、山岳エリアや急勾配、最上川沿い、寒河江ダム周辺などを走行する変化に富んだ長距離ロードコース

  • 参加規模:約1,000名

広域ロングライドイベントにおける救護・安全管理ノウハウ

総走行距離が100kmを超え、一般道や山間部を含む広いエリアを走行するサイクルイベントでは、会場内に救護所を設置する一般的なイベントとは異なり、広範囲にわたるコース上で発生する傷病者に対応するための「広域型の救護体制」が求められます。

今回の現場では、主催本部との連携を軸に、移動救護車両を活用しながら、傷病者の発生場所や状態に応じて迅速に対応できる体制を整えました。

主な対応ポイントは以下の通りです。

①天候急変や路面状況の変化に伴うリスクへの対応

晴れ予報であっても、山間部を含む広域コースでは天候が急変することがあります。

雨天時には、濡れた路面や白線、マンホール、下り坂などでスリップや転倒のリスクが高まります。また、気温低下による体温低下や疲労の増加などにも注意が必要です。

当日は実際に雨が降る場面もあったため、路面状況やコース上のリスク変化を踏まえながら、救護班の移動や主催本部との連絡体制について状況に応じた対応を行いました。

②複数箇所への迅速な救護対応と適切な受診・搬送判断

長距離コースでは、傷病者がどこで発生するかを事前に予測することは困難です。

そのため、コース上に点在するエイドステーションや沿道での落車・転倒事故に備え、移動救護車両と主催本部との連絡体制を密に維持しました。

また、救護対応では、目の前の擦過傷や打撲だけを見るのではなく、「どのような状況で転倒したのか」「どの程度の衝撃が加わったのか」といった受傷状況も含めて確認することが重要です。

特に自転車事故では、外見上の傷が比較的軽く見えても、頭部外傷や骨折などが隠れている可能性があります。

今回も、経験を有する救急救命士が、受傷状況、症状、身体所見などを確認し、必要に応じて医療機関への受診や救急要請につなげる判断を行いました。

③ クライアント(主催者)・自治体・救急とのスムーズな連携

広域イベントでは、救護スタッフだけで対応が完結するわけではありません。

傷病者が発生した際には、発生場所、傷病者の状態、対応状況などを主催本部と速やかに共有し、必要に応じて消防・救急などの関係機関へつなげることが重要です。

今回も主催本部との情報共有を密にし、現場の状況を整理しながら対応を行いました。

救護に関する情報や判断を整理することで、主催者様がイベント全体の進行に集中できるよう、安全面からバックアップしました。

主催者(クライアント)様からのコメント

イベント終了後、主催者様より大変ありがたいお言葉をいただきました。

【お客様からのコメント】

「今回、晴れ予報だったにも関わらず雨が降り、道路が滑りやすくなってしまい転倒事故にヒヤヒヤしました。〇〇(地名)で転倒された方は、鎖骨および肋骨骨折とのことです。救護チームの皆さんの適切な判断で病院に行けてよかったです。あのまま帰宅させていたらと思うとこわいですね。本当にありがとうございました。」

今回の事例は、イベント救護において「その場で応急手当をすること」だけではなく、「医療機関での評価が必要な状態を見極め、適切な受診につなげること」の重要性を改めて感じる機会となりました。

エムアテンドジャパンより

天候の急変や路面状況の悪化、参加者の疲労など、アウトドアやスポーツイベントにはさまざまなリスクがあります。

特に自転車事故では、外見上の傷が軽く見えても、骨折や頭部外傷などが隠れている場合があります。

また、受傷直後には症状がはっきりせず、時間の経過とともに痛みやその他の症状が現れることもあります。

そのため、「少し痛むけれど大丈夫」と自己判断して帰宅するのではなく、受傷状況や症状によっては医療機関での評価を受けることが重要です。

消防・救急現場でさまざまな傷病者対応を経験してきた救急救命士は、受傷状況や症状、身体所見から見逃してはならない兆候を確認し、必要な医療につなげる判断を行います。

そして、イベント救護で重要なのは、傷病者が発生してから対応することだけではありません。

事前にコースや会場のリスクを把握し、救護スタッフの配置、移動手段、連絡方法、救急要請時の対応などを準備しておくことで、傷病者発生時の初動をより円滑にすることができます。

エムアテンドジャパンでは、今後も「事故や傷病のリスクを可能な限り低減するための事前準備」と「万が一の際に速やかに対応できる救護体制」の両面から、スポーツイベントや撮影現場のHealth and Safety®を支えてまいります。

 

https://tourdesakuranbo.com/

 

フィニッシュゲート待機救護車